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2026/01/16

【2026年最新】AI悪用の手口9選:生成AI時代に企業が今やるべき備え

生成AIが一気に普及して以来、私たちの仕事を助ける存在になった一方で、

なりすまし・詐欺・サイバー攻撃の手口も、AIで加速しています。

本記事では、2026年に押さえるべき「AI悪用」トレンドを9項目に整理し、

企業が今すぐ着手できる対策の考え方までまとめます。

日常の小さなトラブルから、被害が大きい侵害まで。

手口を知れば、守り方の優先順位が見えてきます。まずは全体像から見ていきましょう。

2026年に増えるAI悪用は?9の手口を先に押さえる

2026年は、AIの進化で攻撃が速く、巧妙になります。

本章では、現場で起きやすい9パターンを先に整理します。

量産・自動化、なりすまし、情報の汚染、

そしてAIの誤作動の4つの観点で見ていきます。

AIでサイバー犯罪は「工場化」:攻撃がサービスとして流通する

AIによって攻撃の工程が自動化され、少人数でも短時間で実行・反復できるようになりました。たとえば、攻撃シナリオ別のメール文面や誘導ページのテンプレを作り、配布まで一気に回す、といった形です。

もう一つの変化は「サービス化」です。闇市場では、偽サイトの雛形、攻撃キット、ボットネット、ランサムウェアまでが「パッケージ」として売買され、高度な専門知識がなくても「買って回す」形が整ってきました。

MicrosoftはこれをCybercrime-as-a-Service(CaaS)と呼び、SaaSのように攻撃の道具や手順が商品化している、と説明しています。たとえば、フィッシングを丸ごと提供するPhaaS (Phishing-as-a-Service)のように、攻撃そのものが外注できるケースも増えています。

「関連記事」:【2026年予測】サイバー攻撃トレンド4選:2025年の振り返りから企業の対策まで

AIエージェントの悪用:連携権限を取られると一気に広がる

AIエージェントは自分で動ける分、ひとたび悪用されると被害が一気に広がりやすいのが怖いところです。狙われ方は、大きく3つあります。

  • 権限を取られる:エージェントの連携トークンを抜かれると、つながっているアプリやツールに「正規の権限」で触れられてしまいます。

  • 外部ツール連携を狙われる:外部ツールを自動で呼び出せる環境だと、偽のツールに接続させられ、情報が抜かれたり、意図しない操作をさせられたりします。

  • LegalPwn型で誤動作させられる:利用規約や法務文書のような長文に、自然な文章で指示を混ぜられると、エージェントがそれを拾ってしまい、意図しない処理を走らせることがあります。

まとめると、AIエージェントは「権限が広い」「自動で動く」「情報や指示をうのみにしやすい」という条件が重なると、攻撃者にとって魅力的な入口になります。

「関連記事」:AIエージェントとは?ビジネス活用の基礎と最新動向

AI支援マルウェア:動作中に姿を変える

マルウェアが外部のAIに問い合わせ、動いている最中にプログラムの書き方を変えて、見つかりにくくするタイプが出てきています。Googleの報告では、PROMPTFLUXがGemini APIを使って毎時間コードを作り直し、検知を避けようとした例が挙げられています。

「関連記事」:GTIG AI Threat Tracker: Advances in Threat Actor Usage of AI Tools | Google Cloud Blog

生成AIのハルシネーションが入口になる:スロップスクワッティング

ハルシネーションって、AIを使っている人ならもう見慣れましたね。

でも、ハルシネーションは「存在しない情報をそれっぽく出す」だけじゃなくて、マルウェアをシステムに紛れ込ませる入口になり得るって考えたことはありますか?

それがスロップスクワッティングです。AIが作り出した架空のパッケージ名に目を付けて、攻撃者は同じ名前のパッケージを先に登録しておきます。利用者がそれを入れてしまうと、マルウェアも一緒にシステムに紛れ込みます。

実際、コード生成時の「パッケージ幻覚」は大規模に観測されており、同名パッケージの公開で悪用され得ることが指摘されています。

「関連記事」:What is slopsquatting, and how to protect your organization

AIを悪用した詐欺:見分けがつきにくくなる

なりすましメールや振込を急かす電話、SMSの怪しいリンク、本人になりきったビデオ通話といった手口自体は、もはや珍しいものではありません。

問題は、AIが混ざるだけで、判断がぐっと難しくなることです。例えば、

  • 社内の言い回しや文体を真似して、かなり精度の高い「その人らしい文章」を作る

  • 公開情報から個人・会社の情報を素早く拾い、信じやすい前提を組み立てる

  • 声や映像の質を上げて、違和感を減らす(声のトーン、話し方、画質など)

便利になった分、だます側にも使われてしまうのがやっかいです。

「関連記事」:Smishing vs. Phishing vs. Vishing: Protect Yourself from Cyber Scams

「AIスロップ」の時代:偽情報が混ざりやすくなる

以前、痛ましい交通事故の動画を見て、思わず胸が締めつけられました。ところが後になって、それが実在しない事故をAIで作った映像だと分かりました。信じてしまったことが、なんだか後味の悪い記憶として残っています。

では、人はなぜAIで偽情報を作るのでしょう。バズりたいだけの人もいれば、相手の不安を煽って思い通りに動かしたい人もいます。政治や有名人の話題は特に広がりやすくて、「それっぽい」投稿がAIで量産されているのをよく見かけます。

しかも今は、AIが作った文章や画像、動画がタイムラインを埋めています。ひと言入力すれば、数分でそれらしいものがいくつも出てくる。だからこそ、粗いまま手直しされずに流れてしまうものも増えました。

最近は、「AIスロップ」という言葉が使われるようになりました。見せられ続けるうちに、受け取り方や判断が少しずつ鈍っていく。

「関連記事」:「AIスロップ」か、革新か。大量生成時代における企業のコンテンツ戦略とリスク管理 – グローバルAIメディア

検索上位もAI回答も安心できない:SEOポイズニングと回答誘導

ネットで調べ物をすると、検索結果の上位ほど「正しそう」に見えてしまいます。AIの回答も、参照したページを手がかりに要点をまとめることが多いので、元の情報が偏れば答えも同じ方向に寄ります。

「関連記事」:2025年、検索エンジン最適化の新潮流:SEO、AEO、GEOの本質とは?

つまり「上に出ているから安心」とは言い切れません。生成AIで「それっぽい」記事を量産しやすくなり、検索結果やAI回答を汚染して誘導する手口が目立ってきました。

  • 量産で上位を取りにくる:生成AIで記事を増やし、検索に拾われやすい形だけ整えて順位を狙う。

  • 信頼ドメインを足場にする:評価の高いサイトに第三者コンテンツを載せ、サイトの信頼を借りて露出させる。

  • 体裁で信頼させる:目次やFAQなどを揃えて、スパムでも一見まともに見せる。

  • 検索とAI回答を誘導する:参照元の文章を混ぜ物で汚し、AIが拾う文脈ごと狙った方向に寄せる。

まとめると、AIは情報を前に進めるエンジンです。同じエンジンが、善意も悪意も一緒に運んでしまう。そこがいちばんやっかいです。

データが汚れると答えがぶれる:データポイズニングとRAG汚染

AIは入力データに左右されやすいので、学習データの質が落ちると回答もぶれます。誤情報に寄ったり、必要以上に長くなったりするのは、その典型です。

いまは「AIスロップ」のような低品質コンテンツが増え、SEO汚染も起きやすい。結果として、質の低い情報が別のAIの参照元になり、ズレが連鎖しやすくなります。

社内でも同じで、RAGを入れても元データの整備と確認を怠ると、ノイズが混ざって回答がぶれます。学習や参照に使うデータを意図的に操作して挙動を歪めるデータポイズニングも、代表的なリスクとして挙げられています。 

「関連記事」:RAGとは?LLM・AIエージェント時代でAI開発の前提知識

「関連記事」:データ・ポイズニングとは何か? | IBM

プロンプトインジェクション:直接と間接でAIを誤作動させる

プロンプトインジェクションは、メールやWeb、PDFの文章に指示を紛れ込ませて、AIに意図しない動きをさせる手口です。プロンプトインジェクションは大きく2種類です。

  • 直接:攻撃者がチャット入力などに指示を直接書き込み、AIに意図しない動きをさせます。

  • 間接:PDFなどの文章に人には見えない形で指示を紛れ込ませ、AIがそれを指示として受け取って動いてしまいます。

業務ツールと連携しているほど、情報漏えいや勝手な操作につながりやすくなります。

「関連記事」:生成AIプロンプトのコツ7つ|業務効率を最大化する実践ガイド

まとめ

この9つの手口は「AIを道具にして攻撃を速くする」ものと、

「AIに食わせる情報を汚して答えをずらす」ものに分かれます。

影響は、検索やAI回答といった情報の入口から、

日常の判断、さらには業務システムまで広がります。

では、企業は何から手を付ければいいのか。

次章では、人とAIの役割分担で被害を止める具体策を整理します。

企業の備え:人とAIで被害を止める

9つの手口を並べましたが、起きていることは大きく4つに集約できます。

それは情報の入り口でだまされる、権限を取られる、参照元が汚れる、

そして気づくのが遅れるという4点です。

情報の入口を同じ基準で検証する:検索結果・AIの答え・添付ファイルまで

言い換えると、社員の「情報リテラシー」を根性論で上げるのではなく、

確かめる手順を先に作るということです。

検索結果でもAIの答えでも、メールでも添付ファイルでも、使う前に一度立ち止まり、

別ルートで二重確認するか、関係者に共有して目を通してもらう。

これを共通ルールにします。

Yopazでも、ISO/IEC 27001に基づく標準的な情報セキュリティルールを適用しています。

「関連記事」:ISO/IEC 27001 認証授与式:Yopazの情報セキュリティ遵守へのコミット

権限を絞る:人のIDだけでなく、連携トークンとAIエージェントの権限も管理

AIエージェントを使うなら、ほかのセキュリティ対策と並行して「権限設計」を外せません。

万が一エージェントが悪用されても、触れられる範囲を必要最小限に絞っておけば、

被害が一気に広がるのを防げます。

また、連携トークンやツールごとの権限も棚卸しし、

期限付きにして定期的に見直すと、想定外の抜け道が減ります。

参照元を整える:信頼できる社内ナレッジを作る

入口で情報を確かめるのと同時に、社内ナレッジのほうも手入れが必要です。

定期的に点検して、古い資料や誤りがある情報は外す、更新日や版を揃える。

これだけで、RAGの答えはかなり安定します。

あわせて、AIの出力も「当たり前に正しい」とは決めつけません。

いつもと違う結論が出たときは、参照元が古い、混ざっている、

抜けているのどれかを疑って、根拠の資料を見直す運用にしておくと安心です。

異常にすぐ気づける監視体制:リアルタイムで検知し、素早く止める

完璧に防ぐより、「早く気づいて止める」ほうが現実的です。

いつもと違うログイン、急な権限変更、深夜の大量ダウンロードなど、

見るべきサインを先に決めておきます。

また、守りのAIは、まずアラートの優先度付けや怪しい通信の洗い出しなど、

現場の負担を減らせるところから段階的に導入するのが現実的です。

まとめ

この4点を押さえておくと、手口の名前が変わっても初動で迷いにくくなります。

結果として、被害が大きくなる前に止めやすくなります。

おわりに

2026年、AI抜きで仕事を回すのはもう現実的ではありません。

だからこそ、悪用の手口と備えを押さえたうえで使えば、

AIは業務で頼れる道具になります。

Yopazでは、業務にAIを組み込むときほど、

運用と安全設計をセットで考えることを大切にしています。

DXを一時的なブームで終わらせず、現場で長く使える形にするためです。

AI活用のアイデアがあれば、

輪郭が固まっていなくても構いません。

雑談ベースでも結構ですので、気軽に声をかけてください。

 

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