2023/09/24
546
オフショア開発における品質保証の対策について解釈

しかし、品質の保証が欠如すると、プロジェクトに悪影響を及ぼす可能性があります。このブログでは、オフショア開発における品質保証の課題とその対策について分かりやすく解説します。

 目次
 1.オフショア開発における品質不良の影響
 2.オフショア開発における品質不良の原因
 3.オフショア開発における品質保証の対策
 4.Yopazの品質管理体制について紹介
 5.まとめ

 

1.オフショア開発における品質不良の影響
オフショア開発における品質不良は、プロジェクトに深刻な影響を及ぼす可能性があります。以下にその主な影響を示します。

①納期が遅延する
品質不良が発生すると、問題の特定と修正に時間がかかるため、納期が遅れることがあります。適切な品質保証対策が取られない場合、開発プロセス全体に遅延が波及し、ビジネス戦略の計画通りに進行しづらくなります。

⓶予算をオーバーする
品質不良に起因する問題を修正するための追加作業や再開発にはコストがかかります。これによりプロジェクトの予算がオーバーし、結果的に企業の経済的負担が増大することがあります。

③お客様が不満になる
品質不良によって成果物の品質が低下すると、最終的な製品やサービスに対するお客様の満足度が低下する可能性があります。顧客の期待に応えられない場合、信頼関係が損なわれ、競争力の低下に繋がることも考えられます。

これらの影響を避けるためには、品質保証対策が重要です。次に、品質不良の原因について掘り下げてみましょう。

 

2.オフショア開発における品質不良の原因
オフショア開発における品質不良は、さまざまな要因によって引き起こされることがあります。以下にその主な原因を解説します。

①コミュニケーションでの認識ズレ
オフショア開発と言えば、ブリッジSEがお客様とエンジニアとのコミュニケーションの窓口として役割を果たしています。ブリッジSEが文化の違い、言語能力、技術知識に精通していない者であれば、コミュニケーションで認識ズレが発生するのは可能性が高いです。情報伝達の際に正確かつ明確なコミュニケーションが欠けると、開発の方向性や要求事項が曖昧になり、品質低下の原因となります。

⓶エンジニアの能力が足りないこと
オフショア開発ですと、プロジェクトの技術条件に適したエンジニアを配置するのは非常に重要と言えます。開発チームのエンジニアが必要なスキルや知識を持っていない場合、開発過程でバグが多いことや、仕様書と違うものをコーディングすることなど、様々な問題が発生する可能性があります。これはプロジェクトの進行や成果物の品質に悪影響を及ぼすから、開発の前に、案件の条件に適しており、能力の高いエンジニアを配置した方が良いです。

③開発プロセスの不備
適切な開発プロセスが設計されていない場合、品質不良が発生するリスクが高まります。効果的なスケジュール、タスク管理、品質チェックポイントが欠如すると、成果物の品質管理が疎かになり、不具合の発見が遅れる可能性があります。

④品質管理体制の不備
適切な品質管理体制が確立されていないと、品質の監視や品質向上の活動が不足することがあります。適切なテスト、レビュー、改善のプロセスが欠けると、品質不良が発見されるまで気付かれず、最終的な成果物に影響を及ぼす可能性が高まります。

⑤日本側の曖昧な指示・要求
言語や文化の違いによるコミュニケーションの認識ズレが、要件や期待の不一致を引き起こす可能性があります。情報伝達の際に正確かつ明確なコミュニケーションが欠けると、開発の方向性や要求事項が曖昧になり、品質低下の原因となります。

これらの原因を理解し、品質保証の対策を講じることが、オフショア開発の成功に不可欠です。次に、具体的な対策について詳しく見ていきましょう。

 

3.オフショア開発における品質保証の対策
品質保証対策を適切に実施することは、オフショア開発プロジェクトの成功に欠かせません。以下に、品質不良を回避するための具体的な対策を解説します。

①日本語と技術の精通したブリッジSEを配置する
日本語と技術に堪能なブリッジSEを配置することで、情報伝達の正確性が向上し、誤解や認識ズレを減少させます。これにより、プロジェクトの要件や目標が明確に理解されるため、品質不良のリスクが低減します。

⓶プロジェクトの条件に適切なエンジニアを配置する
エンジニアのスキルとプロジェクトの要件を適切にマッチングすることで、開発の遅延や品質低下を防ぎます。適切なエンジニアをチームに加えることで、技術的な課題に迅速かつ効果的に対処できるでしょう。

⓶開発の前に開発仕様を明確にする
開発が始まる前に、プロジェクトの成果物や目標を詳細に定義することは、品質保証の基盤です。これにより、オフショアチームと日本側の期待が一致し、誤解や混乱を回避できます。明確な開発仕様に基づいて作業を進めることで、品質を一貫して維持することが可能です。

③開発プロセスを詳細企画する
これにより、遅延や品質の低下を未然に防ぐことができます。プロジェクトのスケジュールやタスクを適切に管理したり、進捗状況を定期的にモニタリングしたりします。また、適切なプロジェクト管理ツールを使用して、開発プロセスを詳細に計画しましょう。

④品質管理体制を強化する
テストやレビューのプロセスを定期的に実施し、不具合を早期に発見・修正する仕組みを構築しましょう。また、品質管理のプロセスは進化し続けるため、フィードバックと改善を継続的に行うことも重要です。

これらの対策を総合的に実施することで、オフショア開発における品質保証を確保し、プロジェクトの成功に貢献することができます。

 

4.Yopazの品質管理体制について紹介


品質に対するお客様の懸念を理解しており、Yopazは独自的な品質管理体制を講じました。この体制で、コスト削減と品質保証を両立し、お客様の満足度を高めております。その品質管理体制はラボ契約にも請負契約にも適用されています。

まずは、ブリッジSEがお客様と直接的に打ち合わせして要件定義をします。打ち合わせの後で、ブリッジSEがコミュニケーターと相談して仕様書・スケジュールなどの資料を翻訳します。(ブリッジSEが休みをとる場合、コミュニケーターがその代わりにお客様とやり取りします)

次に、エンジニア達は翻訳された資料を読んで調べます。何も不明点がなければ、スケジュール通りに開発を進めます。開発プロセスで、技術リーダーはソースコードレビューをしたり、技術を管理したりします。

それから、QCチームはエンジニアのコーディングしたものを単体テストや結合テストを実施して不具合を早めに発見します。エンジニアがその不具合の原因を調べて修正します。

上記はYopazが現在行っている品質管理体制です。エンジニアは一人で作業するのではなく、ブリッジSE、コミュニケーター、技術リーダー、テスターも参加してサポートしています。

品質を保証するために、様々な業務が行われていますが、コストはSES契約より一人月が半分ぐらい安いと想定しております。これはYopazの強みでもあり、多くのお客様に高く評価されています。

 

5.まとめ
オフショア開発における品質保証は不可欠であり、品質不良がもたらす影響とその原因を理解することが重要です。日本語と技術に精通したブリッジSEや適切なエンジニアの配置、明確な開発仕様、詳細な開発プロセス企画、強化された品質管理体制が品質保証の対策です。これらの対策を通じて、オフショア開発の品質を確保し、プロジェクトの成功を支えることが求められます。